ハニカムラボなら一緒につくっていける、そう思った
髙根家は、ご夫婦と小学生のお子さんふたりの4人家族に、フレンチブルドック1匹と猫1匹。奥様が生まれ育ったこの界隈は、ご近所みんな家族ぐるみで仲がよく、住み心地もばつぐん。別の場所に引っ越すことは考えられなかったと言います。
ある時、前に住んでいた家から目と鼻の先にある、この3階建一軒家が空き家になりました。そこで、この家にリノベーションをほどこして引っ越すという案が浮上。物件購入のめどが立った頃、リノベーション会社探しが始まりました。
ちなみに、デザインの決定権を握ったのは、奥様。かつて編集デザインの仕事をされていただけあって、アイデアの引き出しは豊富です。
緑色の玄関に、ドミトリーのような寝室。独創的スタイルをカタチに
実はこの新居、以前に住んでいた家よりも床面積はコンパクト。しかしそれをマイナスに感じさせない、メリハリの効いた空間活用アイデアが詰まっています。まず訪れる人の目を惹くのが、鮮やかなグリーンの玄関。そしてドアを開ければゆったりとしたコンクリート土間があり、家族分の靴や外出時に使うものを納めたクローゼットもしっかり確保しています。
そして目を転じればカラフルな階段にびっくり。1階から2階へ上がる階段はグリーン。2〜3階をつなぐ階段はイエロー。そして屋上に上がる階段は空を思わせるブルーです。
間取りに関して奥様がこだわったのは3階の寝室。家族4人にそれぞれ独立したベッドコーナーと収納が割り振られており、プライベート感を守りつつも仕切り過ぎない壁の使い方が特徴的です。驚くのは、奥様のミニマムなベッドスペース。壁と壁のすき間にすっぽり収まって眠るような造りになっています。
この家の先住者である猫ちゃんにもリスペクトを込めて
フレンチブルドック1匹・猫1匹と暮らす髙根家ですが、実はこの猫ちゃん、髙根家の一員になる前は、この家の元の持ち主だったおじいさんに飼われていました。しかし、おじいさんが亡くなられたのを機に、髙根家が引き取ってお世話してきたのです。つまり猫ちゃんにとって、この家へのお引越しは、いわば古巣へのカムバックでした。
今、猫ちゃんのお気に入りスポットになっているのが、玄関脇の覗き窓。ちょうど猫の目線から、外を眺められるようになっています。
ハニカムラボにとっては猫ちゃんもクライアントの一員。人間も動物も心地よく暮らせる住まいづくりのため、あれこれ知恵を絞るのが楽しいのです。
まるで空間デザイナーがいるみたい!施主支給で素敵インテリアが完成
こうして、約2ヶ月半の工事ののち、白とグレーと木の色を基調にしたシンプルで心地いい家が完成。随所にあしらわれている個性的な照明や家具、雑貨類は、ご家族が以前から愛用していたものや、奥様が選んで入手してきたものばかり。施主支給がとても多かったのが髙根邸の特長です。
住まいに調和するように、モノを減らして快適シンプルライフへ
デザインやアートが好きで、和の古道具もたくさん集めていた奥様に対し、ご主人はアマチュア無線、ギター、バイクなどが趣味。ご夫婦共通の趣味はキャンプですが、これも好きで集めた道具類がたくさん(ランタンだけでも10個以上!)あって、持ちものの量は相当なものでした。けれど、前の家よりコンパクトになったこの家への入居にあたり、おふたりは思い切った「断捨離」を敢行しました。
固定概念に囚われない自由な発想が、住まいのあちこちに光る髙根邸。ずっと住み続けたい界隈で、厳選した「好き」に囲まれて暮らす。そんな幸せのかたちが、これから歳月を重ねてどんなふうに進化していくのか、楽しみです。
(取材/松本 幸)