出会いのご縁は、「アボカドのお告げ」のおかげ?
小学生の息子さんが高学年になるのを機に、それまで住んでいた2DKの賃貸マンションから一軒家への住み替えを考え始めた九谷さんご一家。ハニカムラボと出会ったきっかけを、奥さまは笑いながらこんなふうに話します。
ハニカムラボと意気投合した九谷家は物件探しを再開。そして「これぞ」と見込んだ中古一軒家で、リノベーション工事が始まりました。大変だったのは、雨漏りやシロアリ被害で家の土台が弱くなっていたこと。そこで家全体をジャッキアップして弱っていた材を入れ替え、さらに基礎にコンクリートを打設するという工事を実施。「めくってみて初めてわかる問題」は、古い家にはつきものですが、ハニカムラボではその情報と対策の共有も含め、着工してからは1〜2週に1度のペースで、九谷家と顔を合わせて話す場を設けてコミュニケーションを重ねてきました。
たくさんの対話から引き出された、「九谷家らしい暮らし方」
家の設計について、ご家族から出ていた要望は、「独立した子供部屋をつくりたい」「離れていてもつながりを感じられる空間にしたい」「緑をポイントカラーに使いたい」ということ。あとはハニカムラボとの対話の中で、「九谷家らしい暮らし方」が自然と引き出されていきました。
家のどこにいてもお互いの存在が感じられる「心地よい抜け感」
九谷家を訪れる人の目に最初に飛び込んでくるのは、リビングの真ん中にある階段。上下を行き来する通路であると同時に、上階から光を取り込む採光口でもあって、空間を分断しない「抜け感」がポイントです。
そしてもうひとつ、ハニカムラボがあえて強く推したのがオーク無垢材の床。ご夫妻の醸し出す空気感や好きなものを観察していると、「○○風スタイル」などといった見た目ではなく、本質的な心地よさを志向していることが感じ取れたからでした。
家族も家づくりに参加することで、愛着がより深まる
ハニカムラボが大切にしているのは、「住み手と一緒につくる」感覚。たとえば、この家に光を取り込む重要な役割を果たしているのが、2階の子供部屋に設けた月見窓ですが、この窓のつけ方を決めるプロセスには、小学生の息子さんも一役買っています。
ご主人はかつて幼い頃、配管工をしていたお父さんの仕事場を見に行くのが好きだったのだとか。自邸ができていく現場を見るのは、その頃の風景や匂いなどの記憶が呼び覚まされる、懐かしい体験でもあったそうです。
そんなご主人に、最後にハニカムラボからお願いしたのは「表札を自作してください」ということ。
家にまつわる楽しいおしゃべりが、あとからあとから湧いてくる九谷家。お施主様とハニカムラボとの共同作業から生まれた空間は、これからさらにたくさんの思い出が刻み込まれて、家の味わいも深まっていくことでしょう。
(取材/松本 幸)